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名古屋共同法律事務所弁護士報酬基準規程

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2004年11月1日作成

2014年4月1日改定


第1条(弁護士報酬の種類等)
  1. 弁護士報酬の種類は以下のとおりです。
  2. 法律相談料法律相談に対してお支払いいただく対価です。
    着手金事件等の法律事務(以下「事件等」という)の依頼を受ける際に、その事件等を進めるにあたっての委任事務処理の対価としてお支払いいただくものです。報酬金の内金ではありません。
    報酬金事件等が終了したときに、着手金とは別に、成功の程度に応じて委任事務処理の対価としてお支払いいただくものです。
    手数料事件等の性質上、原則として1回程度の手続または事務処理で終了し、結果の成功不成功を問わないものについて、委任事務処理の対価としてお支払いいただくものです。
    書面による鑑定料書面によって法律上の判断または意見の表明を行なうことに対する対価としてお支払いいただくものです。
    顧問料契約によって継続的に一定の法律事務を行うことに対価としてお支払いいただくものです。
    日当委任事務処理のために時間を拘束される場合に、その拘束の対価としてお支払いいただくものです。
  3. 弁護士報酬は、1件ごとに定めるものとし、裁判上の事件は審級ごとに、裁判外の事件等は当初依頼を受けた事務の範囲をもって、1件とします。裁判外の事件等が裁判上の事件に移行したときは、別件とします。
  4. 弁護士が委任事務を処理するために、収入印紙代、郵便切手代、謄写料、交通通信費、宿泊料、保証金、保管金、供託金、その他実際に支出を要する費用は、弁護士報酬とは別に、依頼者のご負担となります。弁護士は、事件等の依頼を受ける際に、あらかかじめ概算により実費をお預かりし、お預り金の中から支出します。お預り金が今後支出を要する実費の見込額を下回った場合には、実費預かり金を追加していただきます。

第2条(法律相談料) 法律相談料は、30分につき5000円(税込5500円)とします。

第3条(民事訴訟事件)
  1. 民事訴訟事件の着手金は、事件等の対象の経済的利益の額を基準として、以下のとおり算定します。ただし、10万円(税込11万円)を最低額とします。
  2. 経済的利益の額着手金
    300万円以下の場合8% (税込8.8%)
    300万円を超え3000万円以下の場合5%+9万円 (税込5.5%+9万9千円)
    3000万円を超え3億円以下の場合3%+69万円 (税込3.3%+75万9千円)
    3億円を超える場合2%+369万円 (税込2.2%+405万9千円)
  3. 民事事件の報酬金は、委任事務処理により確保した経済的利益の額を基準として、以下のとおり算定します。
  4. 経済的利益の額報酬金
    300万円以下の場合16% (税込17.6%)
    300万円を超え3000万円以下の場合10%+18万円 (税込11%+19万8千円)
    3000万円を超え3億円以下の場合6%+138万円 (税込6.6%+151万8千円)
    3億円を超える場合4%+738万円 (税込4.4%+811万8千円)
  5. 経済的利益の額は、金銭債権については債権総額、所有権については対象たる物の時価相当額、遺産分割請求事件は対象となる相続分の時価相当額とし、これ以外については、訴訟の目的の価額を参考にして算定します。経済的利益の額を算定できないときは、原則として800万円とみなします。ただし、事件の難易軽重、手数の繁簡、依頼者の受ける利益を考慮して増減額することができるものとします。経済的利益の額が紛争の実体と一致しないときは、経済的利益の額を紛争の実態に相応するまで、増減額することができるものとします。

第4条(調停・示談交渉事件)
  1. 調停事件及び示談交渉事件の着手金及び報酬金は、民事訴訟事件に準じた金額とします。ただし、その規定により算定された額の3分の2に減額できるものとします。
  2. 交渉事件から引き続き調停事件を受任するとき、あるいは、調停事件から引き続き訴訟事件を受任するときの着手金は、2分の1に減額できるものとします。

第5条(離婚事件)
  1. 離婚事件の着手金及び報酬金は、以下のとおりです。
  2. 離婚交渉事件それぞれ30万円 (税込33万円)
    離婚調停事件それぞれ30万円 (税込33万円)
    離婚訴訟事件それぞれ40万円 (税込44万円)
  3. 離婚事件が、財産分与・慰謝料など財産給付を伴うときは、財産給付の実質的な経済的利益の額を基準として、適正妥当な額を加算します。

第6条(破産・民事再生事件)
  1. 破産事件の着手金は、標準額を以下のとおりとし、資本金、資産及び負債の額、関係人の数等事件の規模並びに事件処理に要する執務量に応じて定めます。
  2. 事業者の自己破産50万円 (税込55万円)
    非事業者の自己破産20万円 (税込22万円)
  3. 民事再生事件の着手金は、標準額を以下のとおりとし、資本金、資産及び負債の額、関係人の数等事件の規模ならびに事件処理に要する執務量に応じて定めます。
  4. 事業者の民事再生100万円 (税込110万円)
    非事業者の民事再生30万円 (税込33万円)
    小規模個人再生20万円 (税込22万円)
    給与所得者等再生20万円 (税込22万円)
  5. 破産・民事再生事件の報酬金は、委任事務終了により確保した経済的利益の額を基準として、民事訴訟事件の例に依ります。この場合の経済的利益の額は、破産事件にあっては配当額・配当資産・免除債権額等を、民事再生事件にあっては弁済額・免除債権額・延払いによる利益・企業継続による利益等を、それぞれ考慮して算定します。

第7条(刑事事件)
  1. 刑事事件の着手金及び報酬金は、以下のとおりです。
  2. 事案簡明な事件20万円から50万円(税込22万円から55万円)の範囲の額
    それ以外の事件50万円(税込55万円)以上
  3. 事案簡明な事件とは、特段の事件の複雑さ、困難さ又は繁雑さが予想されず、委任事務処理に特段の労力又は時間を要しないと見込まれる事件であって、起訴前については事実関係に争いが無い情状事件、起訴後については公判終結までの公判開廷数が2ないし3開廷程度と見込まれる情状事件、上告審は事実関係に争いがない情状事件を言います。
  4. 起訴前に受任した事件が起訴され、引き続いて起訴後の事件を受任するときは、起訴後の受任の着手金を2分の1まで減額することができるものとします。
  5. 告訴、告発、検察審査の申立等の手続の着手金は、1件につき10万円(税込11万円)以上とします。

第8条(少年事件)
  1. 少年事件の着手金及び報酬金は、20万円から50万円(税込22万円から55万円)の範囲の額とします。
  2. 着手金及び報酬金の算定につき、家庭裁判所送致以前の受任か否か、非行事実の争いの有無、少年の環境調整に要する手数の繁簡、身柄付の観護措置の有無、試験観察の有無等を考慮して、適正妥当な金額を定めるものとします。

第9条(手数料) 手数料は、事件等の対象の経済的利益の額を基準として、以下の表のとおり算定します。
項目分類手数料
証拠保全基本20万円(税込22万円)に民事訴訟事件の着手金の規定により算定された額の10%(税込11%)を加算した額
特に複雑又は特殊な事情がある場合協議により定める額
即決和解示談交渉を要しない場合300万円以下の部分10万円 (税込11万円)
300万円~3000万円の部分1%(税込1.1%)
3000万円~3億円の部分0.5%(税込0.55%)
3億円を超える部分0.3%(税込0.33%)
示談交渉を要する場合示談交渉事件として算定された額
公示催告 即決和解の示談交渉を要しない場合と同額
倒産整理事件の債権届け出基本5万円から10万円(税込5万5千円から11万円)の範囲の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合協議により定める額
簡易な家事審判 10万円から20万円(税込11万円から22万円)の範囲内の額
法律関係調査基本5万円から20万円(税込5万5千円から22万円)の範囲内の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合協議により定める額
契約書類及びこれに準ずる書類の作成定型経済的利益の額が1000万円未満5万円から10万円(税込5万5千円から11万円)の範囲内の額
経済的利益の額が1000万円以上1億円未満10万円から30万円(税込11万円から33万円)の範囲内の額
経済的利益の額が1億円以上30万円以上(税込33万円以上)
非定型基本300万円以下の部分10万円 (税込11万円)
300万円~3000万円の部分1%(税込1.1%)
3000万円~3億円の部分0.3%(税込0.33%)
3億円を超える部分0.1%(税込0.11%)
特に複雑又は特殊な事情がある場合協議により定める額
公正証書にする場合3万円(税込3万3千円)を加算する。
内容証明郵便弁護士名の表示なし基本1万円から3万円(税込1万1千円から3万3千円)の範囲の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合協議により定める額
弁護士名の表示あり基本3万円から5万円(税込3万3千円から5万5千円)の範囲の額
特に複雑又は特殊な事情がある場合協議により定める額
遺言書作成定型 10万円から20万円(税込11万円から22万円)の範囲内の額
非定形基本300万円以下の部分20万円(税込22万円)
300万円~3000万円の部分1%(税込1.1%)
3000万円~3億円の部分0.3%(税込0.33%)
3億円を超える部分0.1%(税込0.11%)
特に複雑又は特殊な事情がある場合協議により定める額
公正証書にする場合3万円(税込3万3千円)を加算する。
遺言執行300万円以下の部分30万円(税込33万円)
300万円~3000万円の部分2%(税込2.2%)
3000万円~3億円の部分1%(税込1.1%)
3億円を超える部分0.5%(税込0.55%)
特に複雑又は特殊な事情がある場合協議により定める額
遺言執行に裁判手続を要する場合遺言失効手数料とは別に、裁判手続きに要する弁護士報酬をいただきます。
会社設立設立、増減資、合併、分割、組織変更、通常清算 資本額若しくは総資産額のうち高いほうの額または増減資額に応じて以下により算出された額。ただし、合併または分割については200万円(税込220万円)を、通常清算については100万円(税込110万円)を、その他の手続については10万円(税込110万円)を、それぞれ最低額とする。
1000万円以下の部分4%(税込4.4%)
1000万円~2000万円の部分3%(税込3.3%)
2000万円~1億円の部分2%(税込2.2%)
1億円~2億円の部分1%(税込1.1%)
2億円~20億円の部分0.5%(税込0.55%)
20億円を超える部分0.3%(税込0.33)
会社設立登記以外の登記申請手続1件5万円(税込5万5千円)。ただし、事案により適正妥当な範囲内で増減額することができる。
交付手続登記簿謄抄本、戸籍謄抄本、住民票等の交付手続きは、1通につき1000円(税込1100円)とする。
株主総会等指導基本30万円(税込33万円)以上
総会等準備も指導する場合50万円(税込55万円)以上
現物出資等証明(会社法207条9項4号等に基づく証明)1件30万円(税込33万円)。ただし、出資等にかかる不動産価格及び調査の難易、繁簡等を考慮して、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
簡易な自賠責請求(自動車損害賠償責任保険に基づく被害者による簡易な損害賠償請求)次により算定された額。ただし、損害賠償請求権の存否またはその額に争いがある場合には、適正妥当な範囲内で増減額することができる。
給付金額が150万円以下の場合3万円(税込3万3千円)
給付金額が150万円を超える場合2%(税込2.2%)

第10条(任意後見及び財産管理・身上監護)
  1. 任意後見契約又は財産管理・身上監護契約の締結に先立って、依頼者の事理弁識能力の有無、程度及び財産状況その他依頼者の財産管理又は身上監護にあたって把握すべき事情等を調査する場合の手数料は、法律関係調査に関する弁護士報酬と同じとします。
  2. 任意後見契約又は又は財産管理・身上監護契約に基づく委任事務処理を開始したときは、月額で定める弁護士報酬を受けるものとし、その額は以下の表のとおりとします。ただし、不動産の処分等日常的若しくは継続的委任事務処理に該当しない事務処理を要した場合または委任事務処理のために裁判手続等を要した場合は、月額で定める弁護士報酬とは別にこの規定の定めにより算定された弁護士報酬を受けることができるものとします。
  3. 事務処理の内容弁護士報酬
    日常生活を営むのに必要な基本的な事務の処理を行う場合月額5000円から5万円(税込5500円から5万5千円)の範囲内の額
    日常生活を営むのに必要な基本的な事務に加えて、収益不動産の管理その他の継続的な事務の処理を行う場合月額3万円から10万円(税込3万3千円から11万円)の範囲内の額
  4. 任意後見契約又は財産管理・身上監護契約締結後、その効力が発生するまでの間、依頼者の事理弁識能力を確認するなどのために訪問して面談する場合の手数料は、1回あたり5000円から3万円(税込5500円から3万3千円)の範囲内の額とします。

第11条(書面による鑑定料)
  1. 書面による鑑定料は、10万円から30万円(税込11万円から33万円)の範囲内の額とします。
  2. 事案が特に複雑又は特殊な事情があるときは、協議のうえ、前項に定める額を超える額を定めるものとします。

第12条(顧問料)
  1. 顧問料は、次表のとおりとします。ただし、事業者については、事業の規模および内容等を考慮して、その額を増減額するものとします。
  2. 事業者月額5万円(税込5万5千円)以上
    非事業者年額6万円(月額5000円)(税込年額6万6千円、月額5500円)以上
  3. 顧問契約に基づく弁護士業務の内容は、特に定めのある場合を除き、一般的な法律相談とします。

第13条(日当)日当は、以下の表のとおりです。ただし、協議のうえ、適正妥当な範囲内で増減額することができるものとします。
半日3万円以上5万円以下(税込3万3千円以上5万5千円以下)
1日5万円以上10万円以下(税込5万5千円以上11万円以下)

第14条(委任契約の中途終了)
  1. 委任契約に基づく事件の処理が、解任・辞任・委任事務の継続不能により、中途で終了した時は、委任事務処理の程度に応じて、受領済みの弁護士報酬の全部又は一部を返還し、あるいは、弁護士報酬の全部又は一部を請求することができるものとします。
  2. 委任契約の終了につき、弁護士のみに重大な責任があるときは、受領済みの弁護士報酬の全部を返還します。ただし、既に委任事務の重要な部分の処理を終了しているときは、その全部又は一部を返還しないことができるものとします。
  3. 委任契約の終了につき、弁護士に責任がないにもかかわらず、依頼者が弁護士の同意なく委任事務を終了させた時、依頼者が故意または重大な過失により委任事務処理を不能にしたとき、その他依頼者に重大な責任があるときは、弁護士報酬の全部を請求することができるものとします。ただし、弁護士が委任事務の重要な部分の処理を終了していないときは、その全部については請求しないものとします。

第15条(事件処理の中止等)
  1. 依頼者が着手金・手数料または委任事務処理に要する実費等の支払いを遅滞したときは、弁護士は、事件等に着手せずまたはその処理を中止することができるものとします。
  2. 前項の場合には、弁護士は、あらかじめ依頼者にその旨を通知するものとします。

第16条(弁護士報酬の相殺等)
  1. 依頼者が弁護士報酬または立替実費等を支払わないときは、弁護士は、依頼者に対する金銭債務と相殺し又は事件等に関して保管中の書類その他のものを依頼者に引き渡さないでおくことができるものとします。
  2. 前項の場合には、弁護士は、速やかに依頼者にその旨を通知するものとします。

以上

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